たなばたの里・おごおりのすべてがわかる
七夕神社の縁起としては、肥前風土記(730年頃)の記述があり、荒ぶる神を鎮めるために宗像の珂是古(カゼコ)が神意を訊(たず)ねると、その神の本拠は大崎にあって機織りの女神を祭る姫社のやしろであったと記されています。
さらに七夕神社(題額は棚機神社となっている)には、姫社神が祭られています。
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姫社神は饒速日尊(ニギハヤヒノミコト)であり、織姫神は饒速日尊の御母、万幡秋津姫命(ヨロヅハタアキツヒメノミコト)で、御名のとおり機織りの精巧な技術をもった方であろうと思われます。古代では、布を織る仕事が女性にとって最も重要な仕事であり、それ故に女性の信仰を集めた神であったと思われます。

naze_link4_illust.jpg 7世紀の末頃、中国から「牽牛・織女」の故事や技芸の上達を願う「乞功尊(キッコウテン)」の信仰が伝わり、更に我国の「たなはたつめ」の信仰が結合して、この神社を七夕さまとして崇敬するようになりました。
また、神社の中には織女神の像も祭られています。
日本全国有名神社はもちろん、旧県社・郷社・村社のなかには同一名の神社は見当らないし、「七夕さま」としてお祭りされているのはこの大崎のお宮だけと云われています。

「たなばた祭」で有名な仙台や平塚などは、神社があるのではなく、商店街の売り出しが町の行事に発展したものです。

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